研究課題
課題1:浮漁礁型海洋エネルギープラットフォーム(Floating Fishing Bank, FFB)の基本設計:浮漁礁の本体に作用する流体力と浮体安定性について,微小振幅波理論に基づく設計計算を行った.次に,チェーンと繊維ロープから構成される係留索と礁体に作用する波,流れ,風力および吹送流について,対象海域の様々な気象海象条件(操業~サバイバル条件)を想定し,礁体と係留索の構造強度・材料強度の設計要求(安全率=3.0)を満足するよう設計を行った.課題2:マルチスケールに適合した非線形海洋波中のFFB計算ツールの開発:数km四方を対象とした広領域スケール(実海域),数10~100m四方を対象とした中領域スケール(水槽),10m四方以下を対象とした小領域スケール(礁体周辺)の3者を取り扱うことが可能なマルチスケールリンク海洋環境CFDシミュレータの基盤コードの開発を行った.具体的には,広領域に対しては水深積分型粒子法(2DH-SWE-SPH)を採用するとともに,中小領域に対しては格子粒子ハイブリッド型計算法(FDM+SPH)および粒子法(3D-SPH)を採用し,両者の接続域では流速,水位,圧力を双方向でカップリングを行った.課題3:波・流れ作用下におけるFFBの係留力と運動特性に関する水槽試験:弾性係数,弾性材長さ・本数,フィン形状・個数・位置およびアスペクト比等を変更し,FFBの係留力および礁体運動特性を明らかにした.同時に,課題2で開発されたマルチスケールリンク海洋環境CFDシミュレータの精度検証と種々のチューニング・改良を行った.
2: おおむね順調に進展している
今年度計画していた課題1,2,3について,全て順調に計画を遂行できたため.
今後は,(1)FFBに適合した潮流発電タービンブレードの設計・製作, (2)FFBに適合したスプレー型圧電デバイスFPEDの設計・製作, (3)発電デバイスの発電性能試験を行う.また,実海域フィールド試験の計画・準備を行う.
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Proceedings of the 26th International Society of Offshore and Polar Engineers(ISOPE)
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