研究課題
当初予定通り,βENaC-Tgマウスを用いた既知の因子の妥当性検証・論文化を行った.その結果,1)GLP-1, 2)肥満・糖尿病, 3)尿酸が,閉塞性肺疾患病態に与える影響についての分子基盤を明らかにすることに成功した.1)について: 正常気道上皮細胞株 (16HBE14o-) ・COPDモデル細胞株 (β/γENaC-16HBE14o-) を用いたin vitro解析およびWT・βENaC-Tgマウスを用いたin vivo解析の結果より,COPD肺組織におけるGLP-1受容体シグナルは,粘液発現を促進し,肺病態を悪化させることを示した (Nohara et al., BBRC. 2020). 2)について: COPD・2 型糖尿病合併症モデルマウスを作製し, 合併症がCOPD肺病態に与える影響について検討した.その結果,肥満誘導性 2 型糖尿病併発は,飽和脂肪酸による”肺組織インスリン抵抗性”により,COPD肺病態を悪化させることが示唆された (投稿準備中).3)について: COPDに着目し,尿酸に着目し,その病態生理の理解と治療標的の妥当性を検証した.その結果, 内因性抗酸化物質である尿酸が,COPD雌マウスやヒト高齢女性の肺機能に対し,保護作用を有する因子であることを明らかにした (Fujikawa et al., Antioxidants. 2020).上記以外にも,天然物メリンジョやその標的因子であるDsb-ALのAdiponectinや呼吸機能に与える効果(Oniki et al., Sci Rep. 2020a; Oniki et al., Sci Rep. 2020b)や抗菌薬Azithromycinが呼吸機能に与える影響などについても明らかにした (Fujikawa et al., Biol Pharm Bull. 2020).
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件) 備考 (3件)
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