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2019 年度 研究成果報告書

Wntシグナルの新規標的制御異常による大腸腫瘍の発生機序の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17H03575
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 腫瘍生物学
研究機関東京大学

研究代表者

古川 洋一  東京大学, 医科学研究所, 教授 (20272560)

研究分担者 山口 貴世志  東京大学, 医科学研究所, 特任講師 (50466843)
池上 恒雄  東京大学, 医科学研究所, 准教授 (80396712)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードがん / シグナル伝達 / Wnt
研究成果の概要

古典的Wntシグナルによって正に制御される新規分子FRMD5と、負に制御される新規分子IFIT2を同定した。大腸がんにおけるFRMD5の発現増加は浸潤との関連を認め、FRMD5発現が高い腫瘍は予後不良であることが判明した。一方、IFIT2発現が低い細胞は増殖やアポトーシス抵抗性と関連することを見出した。さらにIFIT2の発現を制御する転写因子としてIRF1を同定し、Wnt活性化によるIFIT2発現低下がIRF1タンパク質の不安定化によるものであること、Wntシグナルにより抑制されるUAF1に結合する脱ユビキチン化酵素USP1がIRF1タンパク質の不安定化に関与することを見出した。

自由記述の分野

腫瘍生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究成果は大腸がん発生・進展メカニズムの理解に役立つのみならず、新たなバイオマーカーや治療薬開発などに応用できるかもしれない。学術面では、Wnt活性化により特定のタンパク質分解が誘導されるという発見は、これまで知られていない新たなWntシグナル制御機構で、他にも制御される分子が存在する可能性が考えられる。社会的意義ではFRMD5の発現と臨床情報の詳細な検討により、FRMD5が新規予後マーカーとして利用できる可能性が示された。またWnt阻害によって発現が増加するIFIT2やIRF1は、Wntを阻害する化合物、抗体等の探索プローブとしての応用が可能であり、今後の治療薬開発に役立つかもしれない。

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公開日: 2021-02-19  

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