本研究では、小細胞肺癌のフェロトーシス感受性についての検討を行った。小細胞肺癌で発現低下し、フェロトーシス感受性と相関するマーカーとしてSLC7A1(xCT)、SLC3A2(CD98hc)、MALT1やBIRC3を同定した。xCTについてはヒト肺癌組織検体を用いた免疫染色を行い、xCT発現が低いことを確認した。さらに、小細胞肺癌の動物モデルであるRPMマウスより腫瘍オルガノイドを作製し、フェロトーシス誘導剤の評価をすることができるマウスモデルを作製した。また、xCT阻害剤の非臨床試験を行い、SCLCにおいてxCT阻害によるフェロトーシス誘導治療が有効であるという非臨床POCが得られた。
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