昨年度の予備実験で光励起状態の割合が想定以上に小さいことが判明していたため、より反応中間状態の割合が高くなると想定される2種類の変異体型GFP(T203I/E222QおよびT203V/E222Q)を作製し、精製条件を確立した。精製した標品を用いて、吸収および蛍光スペクトルを測定し、それらのpH依存性も確認した。その結果、反応中間状態の割合がpHに依存して変化することが判明し、蓄積に最適なpHを決定することができた。また、T203V/E222Q変異体の発現量が大きく、結晶化実験に適していることが判明した。このため、この変異体を使用して実験を進めたが、水素原子位置の決定が可能な高分解能回折データを収集するには至らなかった。
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