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2019 年度 研究成果報告書

ATP合成に関わるミトコンドリア呼吸鎖超複合体とATP合成酵素の高分解能構造解析

研究課題

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研究課題/領域番号 17H03646
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 構造生物化学
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

伊藤 恭子 (新澤恭子)  兵庫県立大学, 生命理学研究科, 特任准教授 (70206316)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード呼吸鎖超複合体 / ATP合成酵素 / ミトコンドリア / 呼吸鎖電子伝達系 / 複合体Ⅳ
研究成果の概要

ミトコンドリア呼吸鎖複合体 I、III、IVは電子伝達に伴いプロトン能動輸送を行い、そのプロトン駆動力により複合体VはATPを合成する。又複合体I、III、IVは、超複合体を形成している。ウシ心筋ミトコンドリア膜から無傷で精製した超複合体と各複合体の機能と構造を比較し、それらの複合体間の相互作用を構造と機能から解明を試みた。これまで複合体Ⅳの2量体構造解明が進められてきたが、ミトコンドリア内では単量体が活性型として機能し、カルジオリピンを介して複合体Ⅰ、Ⅲと相互作用していることを見出した。超複合体中の複合体Ⅳのラマン分光法による解析から超複合体形成に伴う大きな構造変化はない事が明らかとなった。

自由記述の分野

生物化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

2量体結晶構造が詳細に解明されてきた複合体Ⅳは、膜内及び超複合体内では単量体で存在し、単量体が活性型である事を示した。単量体結晶のX線結晶構造はカルジオリピンが複合体Ⅳの2量体形成ではなく複合体Ⅰ、Ⅲとの相互作用に関わることを示した。超複合体と各複合体混合溶液の振動分光学解析は会合が活性中心の大きな構造変化を伴わない事を示した。また、高い呼吸活性を示すが、比較的不飽和度が低く短鎖の脂質を含む流動性のある膜内で、密度を及び電子伝達体の割合を高くすることにより超複合体形成を伴わないで効率の良いATP合成を可能にしているショウジョウバエの適応は、ミトコンドリア内でのATP産生調節の多様性を示した。

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公開日: 2021-02-19  

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