神経細胞間(つまりシナプス間)の情報伝達は、シナプス前部とシナプス後部の精密な協調によって制御される。シナプス間隙に隔てられた2つの領域が協調して機能する仕組みとして、様々なシナプス接着分子や分泌蛋白質が報告されているが、その全容は不明である。本研究では、てんかん関連リガンド・受容体LGI1とADAM22がLGI1同士の結合を介してヘテロ4量体として存在することで、シナプス間を架橋していることを見出した。また、ヒトてんかん患者で報告されているLGI1変異を有するモデルマウスでは、この神経細胞間の橋渡しが破綻していることが明らかになった。
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