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2019 年度 実績報告書

ゲノム編集技術を基盤としたスフィンゴシン-1-リン酸の造血発生における機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17H03681
研究機関山梨大学

研究代表者

川原 敦雄  山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10362518)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードゲノム編集技術 / TALEN / CRISPR/Cas9 / スフィンゴシン-1-リン酸 / S1P受容体 / Spns2
研究実績の概要

脂質メディエーターであるスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、生体内で生理活性脂質として様々な形態形成に寄与すると考えられているが、脊椎動物における生理機能は不明な点が多い。脊椎動物のS1PRは、S1PR1~S1PR5(ゼブラフィッシュの場合、S1PR1, S1PR2 S1PR3a, S1PR3b, S1PR4, S1PR5a, S1PR5bの7種類)から構成されており、S1PRを介するS1Pシグナルの全貌は明らかになっていない。本研究では、ゲノム編集技術を用い網羅的なS1PR機能欠損ゼブラフィッシュ変異体の表現型解析からS1Pの新規機能を明らかにすることを目的としている。S1PR2を除く全てのS1PR単独変異体は顕著な形態形成異常を示さず世代交代が可能であることを見出した。驚いたことに、S1PR多重変異体の解析を進めた結果、6種類のS1PRが破壊された6S1PR多重変異体(S1PR2は野生型)は成魚まで生育が可能であった。一方、全てのS1PRが破壊された7S1PR多重変異体は1日胚において特徴的な形態形成異常を示す胚性致死の表現型を示した。7S1PR多重変異体が示す二叉心臓の表現型はS1PR2変異体と類似しているが、7S1PR多重変異体は尾部の低形成とともに造血細胞や血管細胞の発生異常が認められた。赤血球の前駆細胞は体幹の動脈と静脈の間で分化し、動脈に侵入しながら循環系に移出する。7S1PR多重変異体は血管の管腔形成に異常が認められ、赤血球前駆細胞の形成異常が認められた。これらの結果は、S1PRを介するS1Pシグナルが心臓前駆細胞の移動の制御だけでなく、管腔形成を含む血管発生や赤血球分化を含む造血発生に必須のシグナル伝達系であることを示している。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Involvement of the centrosomal protein 55 (cep55) gene in zebrafish head formation2019

    • 著者名/発表者名
      Yanagi K, Sone R, Ohga R, Kawahara A
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: 10 ページ: 642-649

    • DOI

      doi: 10.1111/gtc.12715.

    • 査読あり
  • [図書] ゲノム編集実験スタンダード2019

    • 著者名/発表者名
      山本卓、佐久間哲史、川原敦雄、星島一幸、相田知海、伊川正人、刑部敬史、押村光雄、落合博、木下政人、佐々木えりか、佐藤守俊、鈴木賢一、長島比呂志、西増弘志、畑田出穂、藤井穂高、堀田秋津、真下知士、村中俊哉(他)
    • 総ページ数
      382 (221-234)
    • 出版者
      羊土社
    • ISBN
      978-4-7581-2244-3
  • [備考] 山梨大学 発生生物学

    • URL

      https://www.med.yamanashi.ac.jp/medicine/devbio/access.html

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公開日: 2021-01-27  

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