研究課題/領域番号 |
17H03691
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物分子・生理科学
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研究機関 | 神奈川大学 (2019) 東北大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
西谷 和彦 神奈川大学, 理学部, 教授 (60164555)
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研究分担者 |
大林 武 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (50397048)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 細胞壁 / XTH / セルロース / プロトプラスト / 細胞壁再生 / キシログルカン |
研究成果の概要 |
植物細胞壁中でセルロース微繊維のネットワーク構築メカニズムは今尚未解明である。その解明を目指して、植物界のXTHファミリー内のセルロースエンド型転移酵素の分布をゲノムより解析し、車軸藻類にも存在することを見出した。次に、葉肉細胞のプロトプラスト上での細胞壁再生系を確立し、この方法で、キシログルカン欠損変異体でもセルロース微繊維のネットワークが形成されることを明らかにした。以上の結果から、キシログルカンはセルロースネットワークの初期構築には必須ではなく、セルロースエンドトランスルギーシラーゼが媒介するセルロースネットワークが陸上植物においても役割を果たしている可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
植物生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
陸上植物の細胞壁は、植物の発生・分化や成長のみならず、植物の生体防御や寄生、共生における種間の認識、環境との相互作用や摂取など、陸上環境での植物の主要な機能のすべてに関わる細胞装置である。また、陸上植物の細胞壁は、陸上のバイオマスの8割を占める循環型炭素資源であり、その根幹をなすのがセルロース微繊維である。その重要性にも拘らず、細胞壁内でのセルロース微繊維のネットワーク構築メカニズムは今尚未解明のままである。今回の本研究の成果は、この未解明の問題を解明する重要な知見を与えるもので、基礎科学と技術革新の両面において、社会的意義が大きいと考えられる。
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