研究課題/領域番号 |
17H03758
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
稲村 達也 京都大学, 農学研究科, 教授 (00263129)
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研究分担者 |
村主 勝彦 京都大学, 農学研究科, 助教 (10226483)
塚口 直史 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (40345492)
飯田 訓久 京都大学, 農学研究科, 教授 (50232129)
村田 資治 山口県農林総合技術センター, 農業技術部土地利用作物研究室, 専門研究員 (60765030)
杉山 高世 奈良県農業研究開発センター, その他部局等, その他 (90393389)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 精密農業 / リモートセンシング / 可変量管理 |
研究実績の概要 |
品質・収量の向上と安定化が急務である水田作ダイズを対象に、その品質・収量の圃場間・圃場内変動を是正する栽培管理(Precision Crop Management;PCM)の設計と実証を西日本の複数の集落営農で実施することを目指し、品質としてタンパク含量を取り上げ、先行研究の成果を活用し、作物の生育特性や土壌特性の圃場間・圃場内変動が作物の生長を介して収量と品質の変動を規定する機構に基づいたPCM を地域ごとに設計するために、研究分担者などが開発した可変播種同時施肥機などを用いてPCM を実施し、PCMの実証では変動の是正による品質・収量の高位安定生産と、PCM で是正された品質変動に基づく区分収穫の効果を各集落営農組織・実需者らと共に評価し、その結果をフィードバックすることで実効性の高いPCM の開発と普及を目指した。 具体的には、①奈良、石川、山口の各県において栽植密度の異なる試験区を設け研究を実施した。②個体密度(栽植密度と一株個体数)と苗立ち時の地上部重・窒素保有量、開花始期と着莢期、および成熟期の地上部重と窒素保有量を実測とリモートセンシングにより測定した。③品質と収量を枝条別に測定した。⑤実需者のニーズを幅広く収集するために、近畿地域のダイズ生産と実需者の現状に詳しい研究協力者北尾幸吉雄氏((株)北尾吉三郎商店代表取締役)から情報提供を受けた。 アウトリーチ活動として、平成29年度近畿産大豆生産・需要拡大協議会講演会(近畿農政局)で研究内容を報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
品質・収量の向上と安定化が急務である水田作ダイズを対象に、その品質・収量の圃場間・圃場内変動を是正する栽培管理(Precision Crop Management;PCM)の設計と実証を西日本の複数の集落営農で実施するための現地研究を行い、基礎的データを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
得られた成果を活用し、作物の生育特性や土壌特性の圃場間・圃場内変動が作物の生長を介して収量と品質の変動を規定する機構に基づいたPCM を地域ごとに設計する。PCM の実証では変動の是正による品質・収量の高位安定生産と、PCM で是正された品質変動に基づく区分収穫の効果を各集落営農組織・実需者らと共に評価し、その結果をフィードバックすることで実効性の高いPCM の開発と普及を目指す。
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