研究課題
品質・収量の向上と安定化が急務である水田作ダイズを対象に、その品質・収量の圃場間・圃場内変動を是正する栽培管理(Precision Crop Management;PCM)の設計と実証を西日本の複数の集落営農で実施するために必要な以下の研究を山口、石川、奈良の各県において実施した。すなわち、品質としてタンパク含量を取り上げ、先行研究の成果を活用し、作物の生育特性や土壌特性の圃場間・圃場内変動が作物の生長を介して収量と品質の変動を規定する機構の解明と、ダイズ群落の生長を推定するための高精度なリモートセンシング手法の開発を行った。具体的には、①ダイズの個体密度(栽植密度と一株個体数)がその成長と枝条構造の変化を介して収量および品質に及ぼす影響の解明を実施した。②そして、クロロフィル指数と日射量を用いた植生指数がダイズ地上部の推定に有効であることと、その理由の解明を実施した。③実需者のニーズを幅広く収集するために、近畿地域のダイズ生産と実需者の現状に詳しい研究協力者北尾幸吉雄氏((株)北尾吉三郎商店代表取締役)から情報提供を受けた。④全国に先駆けて圃場の大区画化と大型機械の導入により作業効率を向上させてきた大規模経営体(岐阜県海津市)において、品質・収量の圃場間・圃場内変動を是正するための栽培管理(Precision Crop Management;PCM)の設計と実証を実施する場合の諸課題を把握するための現地視察と情報交換を行った。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Japanese Journal of Crop Science
巻: 88 ページ: 237~245
https://doi.org/10.1626/jcs.88.237