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2019 年度 研究成果報告書

植物病原菌の誘引殺菌剤・忌避剤開発の基盤技術としての走化性制御物質の単離構造決定

研究課題

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研究課題/領域番号 17H03812
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生物有機化学
研究機関東京農工大学

研究代表者

夏目 雅裕  東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (10201683)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード青枯病 / 走化性 / トマト / 根滲出物
研究成果の概要

青枯病菌Ralstonia solanacearumの走化性誘引物質をトマトの根滲出液から単離し、その構造を機器分析および合成標品との比較によりethyl β-D-glucosideと同定した。Ethyl β-D-glucosideは1 μmol/disc以上で明確な活性を示し、他の立体異性体とD-glucoseは不活性であった。
トマトの生産する二次代謝産物や植物ホルモンが青枯病菌の走化性に及ぼす効果を調べた。その結果、数種の水酸化された芳香族カルボン酸と植物ホルモンの一種、ジャスモン酸が走化性誘引活性を示し、サリチル酸は濃度によって走化性誘引活性と忌避活性を示した。

自由記述の分野

生理活性天然物化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

細菌の走化性誘引物質に関する研究は古くから行われているが、従来は根滲出物の成分の走化性誘引活性を調べるにとどまっており、活性を指標に根滲出物から走化性誘引物質を単離構造決定した研究は本報告が初めてであり、その学術的意義は大きい。
トマトの二次代謝産物として報告されている水酸化された芳香族カルボン酸が走化性誘引活性や忌避活性を示すことを見出したことは、既知の走化性誘引物質がアミノ酸、有機酸や糖など水溶性物質であることを考えると、新しい発見であり、走化性誘引物質や忌避物質の農業への応用に新たな道を拓くものであると期待できる。

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公開日: 2021-02-19  

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