研究課題/領域番号 |
17H03832
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 京都府立大学 (2019) 京都大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
勝山 正則 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (40425426)
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研究分担者 |
尾坂 兼一 滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (30455266)
芳賀 弘和 鳥取大学, 農学部, 准教授 (90432161)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 森林の水質浄化機能 / 高時間分解能観測 / 自動観測センサー / 硝酸イオン濃度 / 溶存有機態炭素濃度 / 降雨流出過程 |
研究成果の概要 |
10分以下の短時間間隔での長期にわたる渓流水と地下水の水質観測を実施した。滋賀県内の森林流域において地下水と渓流水の観測を、岡山県内の森林流域においては渓流水の観測を行った。滋賀県内の観測からは、硝酸イオン(NO3-)濃度、溶存有機態炭素(DOC)濃度ともに、流量の変動に対して鋭敏に応答しているが、流量-濃度関係は一定ではなく、場合によって異なることが明らかになった。ただし、この装置の故障により、継続した長期安定的なデータの取得は不可能であった。岡山県内の観測では、雪に閉ざされる冬期を除いて安定的にデータが取得されたが、洪水時には土砂の発生により観測値に影響が出ることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
森林水文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では水質を短時間間隔で測定可能な自動センサーを用いた。同種の装置適用は欧米では過去10年以上にわたって進んでおり、多くの成果が出ているが、日本国内では本研究が初の適用事例である。そのため、日本に森林流域で同種の装置を適用する上での問題点は何かを整理することが第1歩として重要である。結果として得られた、製品選びから設置・運用上の注意点に至る情報は学術コミュニティにおいて貴重な財産となる。また、この観測から得られた、森林流域における水質変動メカニズムの解明は、今後増加が予想される豪雨災害における森林の役割を評価する上で、社会的意義も大きいものである。
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