研究課題/領域番号 |
17H03845
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 邦義 九州大学, 農学研究院, 准教授 (20346836)
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研究分担者 |
中村 崇裕 九州大学, 農学研究院, 教授 (10464398)
大貫 宏一郎 近畿大学, 産業理工学部, 教授 (50378668)
松本 雅記 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (60380531)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 霊芝 / トリテルペノイド / 機能性 |
研究実績の概要 |
昨年度に確立した、霊芝(Ganoderma lingzhi)に含まれるトリテルペノイドの網羅的な分析方法を用いて、G. lingzhiの生育段階を菌糸体から子実体の最終段階まで8ステージに分けて、各生育ステージにおける42種の代謝産物(25のトリテルペノイド、16の未知物質を含む)の分析をLC/IT-TOF-MSを用いて行った。その結果、生育ステージによって代謝産物の含有量と、含有されている物質が大きく異なることが確認できた。特に、ステージ1(菌糸体)で、ガノデリン酸C6と9種の未知物質が多く含有されていることが明らかとなった。 霊芝に含まれる薬効成分としてはトリテルペノイドおよび多糖が、その主要な生理活性成分であることが知られている。本研究では、霊芝トリテルペノイド高生産株を作出した際の、機能性評価方法の確立に向けて、各ステージにおけるG. lingzhiの機能性の変化を評価するため、α-グルコシダーゼの阻害活性評価を行った。その結果、菌糸体から子実体になる途中(31-34週目)の状態がもっとも高いα-グルコシダーゼ阻害活性を示した。このことから、霊芝の機能性を考える際に、必ずしも成熟した子実体が必要ではないと言うことが分かった。さらに、トリテルペノイドを多量に発現する霊芝のゲノム編集に向けて、ターゲットとなりうるトリテルペノイドの生産に重要であると思われる遺伝子の検索を行った。日本や中国などの東南アジア産の霊芝の遺伝情報は、現在公開されていない。そこで、今回は北米産の霊芝の遺伝情報を元に、トリテルペノイドの合成に関わる遺伝子の探索を行ったところ、Cytochrome P450 monooxygenaseがトリテルペンの一種であるガノデリン酸の最終段階に関わっていることが分かった。また、この酵素をノックアウトすることで、ガノデリン酸の含有量が劇的に減少しているという報告がなされている(Wangら 2019)。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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