研究課題/領域番号 |
17H03859
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒木 真理 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (00568800)
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研究分担者 |
渡邊 壮一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20507884)
中江 雅典 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (30462807)
白井 厚太朗 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70463908)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ウナギ / 感覚器官 / 行動生理 |
研究実績の概要 |
ニホンウナギの外部感覚器官の発達過程と機能特性を明らかにするため、各感覚器官の機能形態について詳細な検討を行った。0.1ルクス以下の低照度条件における仔魚行動観察系を用いて、民間の種苗生産研究所で現在使用されている飼料成分を含む粗抽出物ゲルに対する走行性を検討したところ、顕著な探索行動は示さなかった。また、仔魚期の視覚特性解明のため、網膜色素上皮が関与する明暗順応について組織学的観察を行ったところ、照度条件に応答した視細胞の移動や色素層の拡大・縮小といった組織学的な変化は確認されなかった。これまでの行動観察の結果とあわせると、仔魚は視覚の光感度を一定にすることで周辺光環境情報を評価していることが推察された。仔稚魚期および黄ウナギ期の側線系受容器と抹消神経系については、従来の手法より簡便な染色・観察方法を試行した。黄ウナギの側線系およびその神経支配については、本種の側線系の形態学的特徴とウナギ目魚類に共通な特徴を明らかにし、側線管の特殊な袋状部位の機能に関する推測を行った。さらに、これまでウナギ目魚類では無いとされていた上側頭骨および後側頭骨が起源と推測される未知の骨要素も観察され、相同性に関する検討を行った。シラスウナギ稚魚の接岸回遊調査では、地理分布の最北限にあたる北海道南部の河川に5月に接岸していることを初めて確認した。野外調査と行動実験では、水田や農業用水路等もニホンウナギにとって好適環境であることが示唆され、本種の資源保全のためにはこうした生息環境と河口域からの連結性の維持が重要と考えられた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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