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2019 年度 研究成果報告書

川を遡上するオオメジロザメの広塩性に関する生理生態学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 17H03868
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水圏生命科学
研究機関東京大学

研究代表者

兵藤 晋  東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (40222244)

研究分担者 工樂 樹洋  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (40391940)
立原 一憲  琉球大学, 理学部, 教授 (70264471)
佐藤 圭一  一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター), 総合研究センター 動物研究室, 上席研究員 (80721745)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードオオメジロザメ / 広塩性 / 軟骨魚類 / 腎ネフロン / 尿素 / アカエイ / フィールド調査 / 環境DNA
研究成果の概要

オオメジロザメは世界の熱帯・亜熱帯の沿岸域に広く生息し、サメ類の中でほぼ唯一、淡水環境にも順応可能な広塩性種である。オオメジロザメは淡水環境でも体内の浸透圧を約600 mOsmに維持すること、腎ネフロンの遠位尿細管後部と集合細管に発現するNa-Cl共輸送体がNaClと尿素の再吸収能力を向上させ、オオメジロザメの広塩性に寄与することが本研究の飼育実験により明らかとなった。また、西表島浦内川での調査により、おそらく3歳までの未成熟魚が河川を利用し、塩水楔の汽水環境を好んで生息すること、浦内川のオオメジロザメ集団は隔年繁殖を行うことが明らかとなった。

自由記述の分野

魚類生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

魚類の広塩性は、海や河川・湖沼など異なる水圏環境への進出を促し、魚類を含む脊椎動物の進化に重要な役割を果たしてきた。オオメジロザメはサメ類の中でほぼ唯一の広塩性種であり、広塩性メカニズムの解明はオオメジロザメの生理生態学の解明に寄与するだけでなく、海洋生態系の高次捕食者である軟骨魚類の進化・適応分散の解明にとっても極めて重要である。また、フィールド調査により明らかになったオオメジロザメの様々な特徴は、亜熱帯のマングローブ生態系の保全・管理に対して重要な基礎的知見を提供するものであり、その社会的意義は大きい。

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公開日: 2021-02-19  

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