トキソプラズマ原虫は他の原虫と同様に独特で複雑なライフサイクル(感染環)を持ち、基本的には栄養型(タキゾイト)、休眠型(シスト)、虫卵(オーシスト)の3つの形態をとる。ヒトを含めてほぼ全ての哺乳類、鳥類に感染する可能性があることから、食肉は種類によらず感染源になりうる。感染動物由来の食肉を生食したり、加熱が不十分である場合、あるいは終宿主であるネコの糞中のトキソプラズマのオーシストが口の中に入ることによって,ヒトを含め、様々な動物がトキソプラズマに感染し、感染した動物の組織内でシストを形成する。本研究では、食肉由来感染症のトキソプラズマについてこの感染阻止を目指して、実際の感染源となるシストの性状解析を行う。 本年度は、トキソプラズマ感染培養細胞を用いてシスト壁を構成する原虫因子の網羅的同定を行った。
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