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2020 年度 研究成果報告書

骨形成性毛細血管からみた内軟骨性骨化の新しい概念

研究課題

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研究課題/領域番号 17H04015
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松尾 光一  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (40229422)

研究分担者 黒田 有希子  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70455343)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード耳小骨 / 聴覚骨芽細胞 / ミネラリゼーション / 蝸牛
研究成果の概要

中耳の耳小骨と内耳の骨迷路は哺乳動物の成獣では高い石灰化度を示すが、発生過程で硬い骨を作る細胞機構は不明である。本研究では、聴覚に関連する骨の高度な石灰化をもたらす骨芽細胞は、骨基質としてI型に加えII型コラーゲンを産生していることを見出した。通常、I型コラーゲンは骨芽細胞が、II型のコラーゲンは軟骨細胞が産生する。しかも一般的な骨芽細胞が緑色蛍光タンパク質で光るマウスでも、耳の骨の骨芽細胞は光らなかった。耳の骨芽細胞は、骨細胞に変化するなどの性質から、軟骨細胞ではないことが明らかになった。「聴覚骨芽細胞」は、II型コラーゲンを発現する新たな骨芽細胞であると結論付けた。

自由記述の分野

骨代謝学

研究成果の学術的意義や社会的意義

耳小骨が硬いことにより音の伝導効率が良くなること、蝸牛骨が硬いことにより、蝸牛の構造的な安定性が増すものと考えられており、本研究はそのような硬い骨を生み出す骨芽細胞が、これまで知られていた骨芽細胞とは異なることを、いくつもの異なる研究手法を組み合わせて示した。実際に、骨の石灰化異常をきたす疾患では、難聴を認めるものも知られている。本研究は、骨代謝異常と難聴の関係を理解するための手がかりとなるものであるとともに、中耳や内耳で聴覚器を構成する骨組織に特化した骨芽細胞の存在が明らかになった。

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公開日: 2022-01-27  

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