GABAはCRH 細胞の反応を室傍核(細胞体)で抑制、正中隆起(軸索終末)で促進し、相反的にCRH 放出を制御すると考えられている (Kakizawa, Sci Adv 2016)。今回我々は弓状核のAgRP陽性GABA 細胞のうち一部の集団のみが低栄養に反応して正中隆起からのCRH放出を起こすことを突き止めた(低栄養による新規HPA 軸選択的活性化)。すなわち、肉体的・精神的ストレスでの既知HPA軸の活性化とは異なる経路を介して、低栄養状態に対してストレス応答することを見出したことは学術的・社会的に意義がある。
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