研究課題
最終年度である令和2年度に得られた成果は以下のとおりである。1)バゾプレッシン-hM3Dq-mCherryトランスジェニックラットを用いて神経障害疼痛モデルを作製し、clozapine-N-oxide(CNO)を腹腔内投与後にvon FreyテストおよびHot Plateテストを行い、それぞれの疼痛閾値が有意に低下すること、バゾプレッシン受容体拮抗薬の前投与によりその効果が減弱することを明らかにした。2)オキシトシン-hM3Dq-mCherryトランスジェニックラットにCNOを皮下注射することにより血中オキシトシン濃度がCNO投与30分後から180分後まで有意に増加し続けることを確認した。3)オキシトシン- hM3Dq-mCherryトランスジェニックラットにCNO皮下投与後にvon FreyテストおよびHot Plateテストを行い、疼痛閾値が有意に低下することを明らかにした。4)バゾプレッシン-eGFPトランスジェニックラットおよびオキシトシン-mRFP1トランスジェニックラットを用いてポリエチレングリコールの腹腔内投与による血管内容量減少モデルを作製し、視床下部―下垂体後葉系におけるeGFPおよびmRFP1蛍光の経時的変化に加え、mRNAレベルでの経時的変化も明らかにした。5)バゾプレッシン-eGFPトランスジェニックラットに抗がん剤のシスプラチンを腹腔内に投与して視床下部室傍核小細胞領域のバゾプレッシン-eGFPニューロンにFosBが発現すること、バゾプレッシンおよびCRH を介して視床下部―下垂体―副腎軸を活性化することを明らかにした。6)オキシトシン-mRFP1トランスジェニックラットを用いて局所疼痛(単関節炎)モデル、全身疼痛(線維筋痛症)モデルを作製し、視床下部―下垂体後葉系におけるオキシトシン-mRFP1蛍光が増加することを明らかにした。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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