RNA制御に基づいた心機能調節の分子機構について、生理的な心機能維持ならびに心不全病態での恒常性維持に着目して研究を行った。 生理的な心機能維持では、RNAのpoly(A)分解因子であるCCR4-NOT複合体がオートファジー分子Atg7のmRNAを制御することにより心筋細胞の恒常性維持に寄与することを解明した。心不全病態では、線維芽細胞における脱アデニル化因子がRNA制御を介して心筋リモデリング、線維化を誘導することを見出し、RNA制御が新たな心不全治療の標的となる可能性を示した。 さらに詳細な分子機構について、PAR-CLIPや各種の網羅的なRNA解析により新たな治療標的因子の候補を見出した。
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