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2021 年度 研究成果報告書

薬剤耐性マラリアの出現を予測する:加速進化系による包括的実験室進化システムの開発

研究課題

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研究課題/領域番号 17H04074
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 寄生虫学(含衛生動物学)
研究機関順天堂大学

研究代表者

美田 敏宏  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80318013)

研究分担者 平井 誠  順天堂大学, 医学部, 准教授 (50326849)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードマラリア / 薬剤耐性 / 進化
研究成果の概要

本研究によって感受性株の6倍のピペラキン濃度でも生存する原虫を数週間で作成することができた。これらには8つの共通する変異が存在し、そこにはクロロキン耐性遺伝子crtのN351I変異が含まれていた。本変異を感受性株に導入したところ、わずかなピペラキンへの感受性低下と著明な増殖速度の低下が見られた。これは残りの変異も感受性低下やfitness低下の代償に関与していることを示しており、現在さらなる解析を進めている。実検体における検証研究では、アフリカにおける初めてのアルテミシニン耐性熱帯熱マラリアの出現をウガンダで証明した他、当地ではメフロキンへの耐性が半分近く見られることを明らかにした。

自由記述の分野

熱帯医学、疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究によってマラリア原虫が薬剤耐性を獲得するまでのプロセスをラボで迅速に解明する道が開けた。自然界に薬剤耐性マラリアが出現する前に起こる遺伝的な変化を解明することによって、流行地域における耐性が出現する前にアラートを出すことを可能とする。この段階で迅速に治療政策を変更することによって耐性が実際に出現することを防止できる。これによって新薬開発→耐性出現→新薬開発、という終わりないレースに終止符を打つ。2050年には抗生物質耐性病原体の蔓延による世界の死亡数はがん死亡数を上回るとされており、本研究構想が対策の実際面や開発に与える社会的波及面でのインパクトは高い。

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公開日: 2023-01-30  

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