研究課題
甲状腺ホルモンの動脈硬化進展抑制機構の解明を目的として甲状腺ホルモンならびに甲状腺刺激ホルモン(TSH)などの甲状腺機能検査と動脈硬化の各種指標との関連について検討を行ってきた。今回多数例の健診受診者を対象として検討した結果、閉経後の女性において基準範囲内でのわずかなTSHの上昇に伴う甲状腺ホルモンの不足が頸動脈超音波検査における動脈硬化の所見に関連することが明らかとなった。本研究成果から、わずかな甲状腺機能の低下が動脈硬化を促進する可能性、すなわち甲状腺ホルモンの動脈硬化進展抑制作用が示唆された。トリグリセライド(TG)を多く含有するリポ蛋白(TG-richリポ蛋白)はリポ蛋白リパーゼ(LPL)によってレムナントに代謝され、レムナントは肝性トリグリセライドリパーゼ(HTGL)によって代謝される。LPLは筋細胞や脂肪細胞で産生され、毛細血管内皮細胞に発現するアンカー蛋白であるGPIHBP1に結合することによって、血管内腔に移送されてTG-richリポ蛋白を代謝する。我々は、骨格筋量の多いアスリートで血中LPLとGPIHBP1の濃度が高値を示し、FT3濃度はHTGL濃度と相関することを見出して報告した。また、GPIHBP1の血中濃度測定法を開発する過程で、GPIHBP1に対する自己抗体によって著明な高TG血症を来した自己免疫性高TG血症の病態を解明し、New England Journal of Medicine誌に発表した。今回、間欠的に出現したGPIHBP1自己抗体によって間欠的に著明な高TG血症を来たした症例を報告した。継続して国内外のGPIHBP1自己免疫症候群の症例の集積を行っている。
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