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2021 年度 実績報告書

電子カルテにネストされた実践的臨床試験:システム開発から実証臨床試験実施の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H04122
研究機関京都大学

研究代表者

古川 壽亮  京都大学, 医学研究科, 教授 (90275123)

研究分担者 川上 浩司  京都大学, 医学研究科, 教授 (70422318)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード電子カルテ / 無作為割り付け比較試験 / リチウム血中濃度測定 / 気分障害
研究実績の概要

電子カルテにネストされた実践的臨床試験として、単極性の大うつ病または双極性障害で炭酸リチウムを6ヶ月以上継続して内服している者を対象に、電子カルテシステムおよびそれに連動するサーバーにおいて層別ブロックランダム割付けを行い、介入群には通常治療に加えて電子カルテに連動した採血のリマインドを、対照群には通常治療を1年半実施した。111人が包含され(介入群56人、対照群55人)た。2018 年11 月1 日から2020 年3 月31 日までの間に合計111 人の参加を得、2021 年9 月10 日までに全例の追跡を終了した。主要目的である血清リチウム濃度0.4-1.0mEq/L を達成したものは、38 人(69.1%)と33 人(60.0%)であった(オッズ比2.14, 95%CI: 0.82 から5.58, P=0.12)。リチウム血清濃度測定の回数は、中央値にしてそれぞれ2 回と0 回であった(レート比3.62, 95%CI: 2.47 から, P<0.001)。気分障害の増悪率はそれぞれ17 (31.5%)、16 (34.8%)であった(オッズ比0.97,
95%CI: 0.42 から2.28, P=0.95)。
以上より、(1) 本邦の精神科日常臨床における電子カルテシステムを利用したランダム化比較試験の実施可能性が確認された、しかし(2) 電子カルテシステムを利用した担当医へのリチウム血中濃度採血のリマインドは、血清濃度測定回数を増やすことは確認できたが、炭酸リチウム内服中の気分障害患者のリチウム有効血中濃度の達成ならびに臨床的アウトカムに影響を与えるというエビデンスは得られなかった。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Electronic Health Record?Nested Reminders for Serum Lithium Level Monitoring in Patients With Mood Disorder: Randomized Controlled Trial2023

    • 著者名/発表者名
      Seki Tomotsugu、Aki Morio、Furukawa Toshi A、Kawashima Hirotsugu、Miki Tomotaka、Sawaki Yujin、Ando Takaaki、Katsuragi Kentaro、Kawashima Takahiko、Ueno Senkei、Miyagi Takashi、Noma Shun'ichi、Tanaka Shiro、Kawakami Koji
    • 雑誌名

      Journal of Medical Internet Research

      巻: 25 ページ: e40595~e40595

    • DOI

      10.2196/40595

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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