研究実績の概要 |
1.痛風のGWAS(ゲノムワイド関連解析)をさらに進めて、合計10個の遺伝子座を同定できた(Nakayama et al, Ann Rheum Dis, 2017)。また、次世代シークエンサーによるtarget sequencingを実施し、ABCG2のrare variantがcommon variantと同様に痛風の発症に強く関連することが初めて示した(Higashino et al, RMD Open, 2017)。さらに、痛風と高尿酸血症の比較のGWASを初めて実施して複数の痛風の遺伝子座を同定した(Kawamura et al, Ann Rheum Dis, 2019)。In vitroの機能解析を併用し、新たな尿酸トランスポーター遺伝子OAT10について痛風との関連を示し、さらにその生理学的機能を証明した(Higashino et al, Ann Rheum Dis, 2020)。 2. 尿酸値のGWASをJ-MICC研究、RIKEN, KING studyと共同で実施し、8個の新規遺伝子座を同定し、またトランスエスニックメタ解析を併用して25個の新規遺伝子座を含む合計62個の尿酸関連遺伝子を同定した(Nakatochi et al, Commun Biol, 2018)。 3. AsiaGoutの創設の後、より大きな国際コンソーシアム(APGC; Asia Pacific Gout Consortium)も設立され、申請者がVice Presidentに就任し、2019年7月には東京でAPGC年会を主催した。 4. 上記コンソーシアムによる共同研究の成果として、新たに2つの新規痛風遺伝子座を同定し、また痛風発症について日本人が遺伝的に影響を受けやすく適応進化した2つの中心的遺伝子座を見出した(Nakayama et al, Ann Rheum Dis, 2020)。
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