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2019 年度 実績報告書

水溶性一酸化炭素発生剤を用いた新規毒性機序の探索

研究課題

研究課題/領域番号 17H04147
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

秋 利彦  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (60304474)

研究分担者 鵜沼 香奈  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (30586425)
船越 丈司  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40444715)
則竹 香菜子  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任助教 (40758067)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード一酸化炭素 / 硫化水素
研究実績の概要

計画最終年度にあたる本年度は一酸化炭素発生剤を用いて、一酸化炭素の細胞毒性機序と合わせて細胞保護機構の検討も行なった。低濃度の一酸化炭素が細胞死、特にアポトーシスに対して抑制・保護作用を示すことは知られているが、そのほかの細胞死例えばパイロトーシスに対して保護作用を示すか否かについての解析は進んでいないことから、大腸菌の菌体成分であるLPSでマクロファージを刺激した際の生じる細胞死への一酸化炭素の影響を調べた。低濃度(200~400マイクロM)のCORM-3、CORM-A1は共にLPS刺激マクロファージにおけるパイロトーシスに対して抑制作用を示し、実際にガスダーミンD分子の活性化(p30フラグメントの生成)をほぼ完全に抑制した。構造の異なる二種類の一酸化炭素発生剤が同じ作用を示したことから、これは一酸化炭素の発生による作用であると結論づけた。CORM-3、CORM-A1は共にLPS刺激ににより誘導される炎症性サイトカイン類(インターロイキン1など)の遺伝子発現を有意に減少させたことから、一酸化炭素の細胞保護作用には炎症性サイトカインの発現誘導の抑制が関与していると推察された。一酸化炭素と同様に高濃度では細胞毒性を、低濃度では細胞保護作用を示すことが知られている硫化水素についても調べたところ、硫化水素の発生剤GYY4137もCORM-3、CORM-A1と同様の作用を示すことがわかった。これらの知見から、一酸化炭素と硫化水素という二つの著名なガス状情報伝達分子は作用機序においてある程度共通しているという興味深い知見が得られた。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Increased circulating Prx4 in sepsis model rats involves secretion from hepatocytes and is mitigated by GYY41372019

    • 著者名/発表者名
      Unuma K, Aki T, Yoshikawa A, Uemura K
    • 雑誌名

      Journal of Toxicologic Pathology

      巻: 32(4) ページ: 305-310

    • DOI

      10.1293/tox.2019-0030

    • 査読あり
  • [学会発表] 敗血症性肝障害に対する硫化水素の影響2019

    • 著者名/発表者名
      鵜沼香奈、秋利彦、吉川綾香、上村公一
    • 学会等名
      第103 次日本法医学会学術全国集会、 仙台

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公開日: 2021-01-27  

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