研究課題/領域番号 |
17H04148
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山本 敏充 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (50260592)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 反復配列 / Alu配列 / Short tandem repeats / 日本人 / 韓族 / 漢中国人 / 識別法 |
研究成果の概要 |
分散型のAlu配列では、実用的な新規Alu探索法は確立できたが、効率よく断片化することが難しいことが判明した。また、日本人約400人及び韓国人約90人の全ゲノム塩基配列データから得られたAlu挿入箇所のデータにおいて、両集団間で異なり、各集団で20%以上の頻度を持つ挿入箇所を選び評価したが、新しいAlu-Yタイプがあまり多くないことが分かった。 一方、縦列型のSTRsでは、261座位のSTRsの遺伝型データを利用して、個人間及び集団間で識別するために必要な座位数は、常染色体の短腕・長腕に各1座位ずつ、個人間でも両集団間でも識別力のある座位を選択すれば、統計学的に識別可能である結果が得られた。
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自由記述の分野 |
法医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反復配列を利用した近縁ヒト集団の遺伝的区別(生物地理学的祖先系の推定)を目的として行った。その結果、日本人と韓国人をAlu配列により区別することは難しいことが判明したことの学術的意義は高い。 一方、日本人と漢中国人における261座位のSTRsの遺伝型データの統計・集団遺伝学的解析では、ほぼ常染色体の短腕・長腕に各1座位に相当する計44座位で、個人及び集団間でも識別力のあるSTRs座位により、その識別は可能であることが示唆されたことの学術的意義は高い。また、そのような約45座位による、2つの判定システムを構築すれば、その祖先推定の可能性が得られたことの社会的意義は非常に大きいと考えられる。
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