研究課題/領域番号 |
17H04161
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
横崎 恭之 広島大学, 保健管理センター, 准教授 (80210607)
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研究分担者 |
茶山 一彰 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 教授 (00211376)
仙谷 和弘 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 講師 (30508164)
西道 教尚 広島大学, 保健管理センター, 研究員 (00583486)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Integrin α8β1 / α-SMA / TGFβ / YAP1 / Fibrosis |
研究実績の概要 |
これまで「肝線維化を抑制する活性化星細胞特異的インテグリンの抗体:作用機序解明と治療の展開」(平成24-25年度萌芽研究)および「マウス肝線維化を抑制する新規インテグリン抗体作用機序解明と治療応用に向けた研究」(平成26-28年度基盤研究(B))などで、インテグリンα8β1抗体の持つ線維化抑制作用を示してきた。本研究ではその機序を明らかにすること、作用をさら に具体化することを目的とする。Proof of Conceptの結果として製薬企業に特許がライセンスアウトされることを期待する。具体的には以下の点が実験計画として挙げられた。 ① 阻害抗体の作用様式による効果の違い ② α8β1シグナルとTGFβシグナルは線維化に対して相乗的に働くか ③ α8発現誘導のメカニズム ④ ノックアウトマウスを用いたα8線維化寄与の証明 平成29年度は③と④に関して成果が得られた。α8の発現は転写関連分子YAP1の下流にあることを、阻害剤を用いたin vitroの実験およびYAP1抗体を用いたChIP-seqアッセイ結果が公開してあるデータベース解析から見出した。ノックアウトマウスを用いた実験では、Tamoxifenによるinducible gene deletionが生ずるようにマウスを作出した。Cre recombinaseによる組み換えの効率は、Rosa-CreERをmTmG reporter miceと交配し、CCl4を投与し確認したが、期待通りの結果であった。これらにより、阻害抗体を用いた実験により確かめたα8β1の線維化促進的な役割はさらに強化された。今後は研究結果の広報を図りながら①、②の解明と③の補強に注力してゆく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初掲げた4つの目標(概要の項に記載)のうち、2項目がほぼ達成できた。
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今後の研究の推進方策 |
当初掲げた4つの目標(概要の項に記載)のうち、以下の未達成の2項目について研究する。 ① 阻害抗体の作用様式による効果の違い ② α8β1シグナルとTGFβシグナルは線維化に対して相乗的に働くか
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