研究課題
GRK5のknock-downによる心肥大抑制効果の解析マウスの新生児培養心筋細胞を用いて、siRNAを用いたGRK5のknock-downを行い、エンドセリン(ET)による刺激でみられるCaMの核内移行と心筋肥大が、GRK5のknock-downにより、抑制されるかを観察した。するとGRK5のKOにより心筋肥大はある程度抑制され、またCaMの核内移送も抑制された。臨床研究アームでは、ダントロレンの心不全・重症不整脈に対する有効性を証明する多施設共同二重盲検ランダム化比較試験(RCT)の計画が順調に進んでいる。本計画は中国地方、四国地方を含む11施設のマルチセンターRCTであり、対象は基礎心疾患があり、多発する心室性期外収縮心室頻拍、心房細動、上室性期外収縮を合併した患者、主要評価項目(Primary endpoint)は左室駆出率、BNP、NYHA、不整脈の出現頻度、副次的評価項目(Secondary endpoint)は全生存期間、心不全の増悪による入院、致死的不整脈による入院、酸化ストレスマーカー、安全性としている。症例登録数も順調に伸びつつある。
2: おおむね順調に進展している
基礎実験ではGRK5 KOの効果が確認され、臨床アームではダントロレンのRCTが始まり、症例の登録も順調で、おおむね計画通りに研究は進んでいる。
GRK5をknock-downしたマウス新生児心筋細胞に対して、変異GRK5(GRK5内にある核局在シグナルのdeletion、CaM結合ドメインのdeletion)のトランスフェクションを行いET刺激後にCaMの核内移行、心筋細胞肥大が抑制されるかを観察する。臨床研究アームでは症例登録を更に進めていく。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件)
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