研究課題
「ながはま」コホート第2期参加者9,850名中、9,109人の同意を頂き、肺機能と同時にアクチグラフと睡眠日誌を併用しての客観的な睡眠時間測定、測定した客観的な睡眠時間にて補正した酸素飽和度計による睡眠呼吸障害(SDB)の有無と重症度、その他、生活習慣病のパラメータを取得した。9,109人中、7,713人において、2日間以上のSDBの資料が取得できた。睡眠呼吸障害の有無と重症度は、41%が正常、46.9%が軽症、10.1%が中等症、2.0%が重症であった。その頻度は男性が最も高く、閉経後の女性、閉経前の女性の順で低くなった。高血圧、糖尿病、メタボリックシンドロームは睡眠呼吸障害が測定1時間当たり15回以上の中等症以上のSDBの頻度を増加させる独立した要因であったが、高脂血症は独立した要因ではなかった。Body mass index (BMI)25㎏/m2以上を肥満とすると、肥満+高血圧、糖尿病またはメタボリックシンドロームがあると、肥満(-)で前述の疾患はない人に比較して、中等症以上のSDBになる頻度は約7-8倍になっていた。また、降圧剤の投与数が増す毎に、中等度以上のSDBの頻度も有意に増加した。また、肥満度が増すごとに睡眠中に酸素飽和度が90%以下時間に暴露される時間が有意に増加した。本年度の研究から、高血圧、糖尿病、メタボリックシンドローム存在すると肥満と独立して中等度以上のSDBの頻度が上昇することが明らかになった。また、肥満とこれらの病態が合併すると中等度以上のSDBの頻度が明確に上昇することを明らかにした。また、頸動脈の内膜中膜複合体(IMT)の厚さは脳血管障害の頻度と関連するが、IMTの厚さは肥満、各種病態と独立して中等度以上の以上のSDBで有意に厚かったが、肥満、高血圧、糖尿病、高脂血などの2因子が合併すると有意ではなくなった。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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