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2018 年度 実績報告書

オートファジーリサイクリングを標的とした生活習慣病に伴う慢性腎臓病治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17H04188
研究機関大阪大学

研究代表者

猪阪 善隆  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00379166)

研究分担者 木村 友則  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, センター長 (00631300)
高橋 篤史  大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (10704786)
高畠 義嗣  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30403075)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードオートファジー / インフラマソーム
研究実績の概要

近位尿細管細胞あるいは血管内皮細胞特異的なオートファジー不全マウスを作製するとともに、オートファジー亢進モデルであるRubicon ノックアウトマウスを作製した。これらを用いて糖尿病や脂質異常モデルにおけるオートファジー不全および亢進状態における病態観察を行った。すでに、高血糖により、近位尿細管細胞では、機能不全に陥ったリソソームが蓄積することにより、オートファジー・リソソーム系が停滞すること、近位尿細管細胞特異的オートファジー不全マウスでは、消化不良をきたした異常リソソームが蓄積することによりオートファジーリサイクリングが阻害されるため、ストレスに対するオートファジー活性が低下し、インフラマソームが誘導されることを確認した。また、脂質異常に関しても、パルミチン酸の負荷がオートファジー・リソソーム系の停滞をきたし、インフラマソームの活性化、尿細管間質障害に繋がることを確認した。逆に、パルミチン酸負荷によるリソソーム機能はEPA同時添加により改善し、リソソーム機能に関わるTFEBも改善することを確認しており、生活習慣病に伴う、オートファジーリサイクリング阻害による腎障害進展抑制につながる可能性が示唆された。
また、オートファジー・リソソーム系の停滞に注目し、これらを改善する薬剤スクリーニングを行うためのスクリーニング系としてLAMP1-HiBit assay系やリン酸化p62 AlfaLISA系、Lysotracker assay系を確立し、各種オートファジーリサイクリング阻害による薬剤スクリーニング系の有用性を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在、薬剤開発に向けて、順調にスクリーニングを進めており、シーズ探索は順調である。

今後の研究の推進方策

現在、オートファジー・リソソーム系の停滞に注目し、これらを改善する薬剤スクリーニングを行うためのスクリーニング系としてLAMP1-HiBit assay系やリン酸化p62 AlfaLISA系、Lysotracker assay系を確立し、薬剤スクリーニングを行っている。このスクリーニング系から候補薬剤を絞り込みをおこなっており、すでに2次スクリーニングまで終了している。絞り込みができれば、すでに確立しているオートファジー・リソソーム系が停滞するモデルを用いて、薬剤の有用性をin vivoで検証する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] オートファジーからみた慢性腎臓病治療の新しい知見2018

    • 著者名/発表者名
      猪阪善隆
    • 学会等名
      7.第61回日本腎臓学会学術総会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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