研究課題
【1】T-ISAAC法の最適化我々は、T-ISAAC法の開発過程において、リンパ球チップ上でのペプチド刺激後の特異的T細胞の検出にIFN-γを用いていた。しかしながら、低頻度のペプチド特異的T細胞をより高感度に検出するために、シグナル/ノイズ比がより高く、低頻度の抗原特異的T細胞を効率よく検出できるサイトカイン等を検索する必要が生じてきた。そこで、本年度は、IFN-γ以外のサイトカイン(IL-2、TNF-α等)を産生する抗原特異的T細胞の検出およびそれらTCRのクローニングを行い、検出効率およびTCR親和性をIFN-γを指標に取得したTCRと比較評価した。モデル抗原としてEBウイルス抗原に反応するT細胞を持つ健常人末梢血単核球(PBMC)を用いてT-ISAAC法の最適化を行った。【2】in vitro刺激でのペプチド濃度の最適化通常、がん抗原特異的T細胞は非常に低頻度であるため、未刺激の状態ではペプチド刺激のみでは検出することはできない。このためペプチドでin vitro刺激を行い、ペプチド特異的T細胞を増殖させる必要がある。これまでペプチド濃度は10 μg/mlを用いてきたが、刺激ペプチド濃度が高いと高親和性のT細胞はActivation-induced Cell death(AICD)により細胞死が誘導される可能性が指摘されていた。高親和性のTCRを増殖させる至適ペプチド濃度は、TCRそれ自体の親和性に影響される。そこで、モデル抗原としてEBウイルス抗原に反応する健常人PBMCを種々のペプチド濃度で刺激し、TCR遺伝子のクローニングを行い、誘導効率および取得したTCRの親和性を評価した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Molecular Therapy
巻: 28 ページ: 129~141
10.1016/j.ymthe.2019.09.007