研究課題/領域番号 |
17H04228
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 (2019) 大阪大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
八代 健太 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60432506)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 心筋緻密化 / GFRA2 / 心臓前駆細胞 / シグナル経路 / リガンド / 分化 / 細胞間相互作用 |
研究成果の概要 |
グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)受容体ファミリーであるGFRA2を介する未知の新規シグナル経路は、心臓発生での心筋緻密化に必須で、心筋緻密化障害の原因となり得る。本研究では、この新規GFRA2シグナル経路の本態解明を目的とした基盤研究を行った。GFRA2と相互作用する因子の探索、GFRA2発現細胞の予定運命図の作成、時空間的コンディショナル変異マウスの表現型解析の為の遺伝子改変作業を完了した。今後は、これらを用いた解析へと移行する。また、転写因子Sox17が心内膜への分化に特異的に機能し、心筋緻密化に必要であることも発見した。ヒト心筋緻密化障害症例でのGFRA2変異の探索も継続している。
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自由記述の分野 |
発生学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心筋緻密化障害は難治で予後不良であり、分子病態も多くが不明である。この疾患に関する基礎研究による知見も限定的かつ断片的で、かつヒト症例の遺伝学とは未だ有機的に関連づけられていない。本研究は、心筋緻密化に関与する分子機構をGFRA2という新たな視点から解析し、断片的な知見のギャップを埋めようとするものである。さらに、心筋緻密化過程に関与する新たな糸口として転写因子Sox17を見い出し、新たな解析の起点を提示できた。また、病的意義はまだ不明あるが、ヒト心筋緻密化障害症例においてGFRA2の変異も見出している。今後も研究を継続し、心筋緻密化機構の解明とヒト心筋緻密化障害の分子病態の理解を深めたい。
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