研究課題/領域番号 |
17H04238
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
氏家 英之 北海道大学, 大学病院, 講師 (60374435)
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研究分担者 |
岩田 浩明 北海道大学, 大学病院, 助教 (20397334)
西江 渉 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (20443955)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | T細胞株 / 水疱性類天疱瘡 / 17型コラーゲン / BP180 / アクティブマウスモデル |
研究成果の概要 |
水疱性類天疱瘡は、高齢者に好発する最も頻度の高い自己免疫性水疱症である。皮膚の表皮と真皮を結合する表皮基底膜部に存在する17型コラーゲン(COL17、BP180)に対する自己抗体により発症する。自己抗体産生には自己反応性T細胞の働きが重要と考えられるが、COL17反応性T細胞の病原性は未だ解析されていない。本研究では、ヒトCOL17ペプチドで免疫したマウスのリンパ球を刺激し培養することで、ヒトCOL17反応性T細胞株の樹立に成功した。そのT細胞株はIFN-gammaを産生するCD4陽性エフェクターT細胞であった。このT細胞株はマウスの体内で弱い病原性を示した。
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自由記述の分野 |
皮膚科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で樹立したヒトCOL17反応性T細胞株を解析することで、水疱性類天疱瘡(BP)における自己反応性T細胞の病態機序が明らかとなる。また、COL17は表皮と真皮の境界部に存在するため、扁平苔癬や移植片対宿主病(GVHD)といった疾患の病態解明の手掛かりとなる可能性が高い。さらにCOL17は毛包に発現し重要な役割を果たしていることから、毛包性疾患の病態解明に繋がる可能性もある。また、本研究で確立したT細胞株樹立の手法は他の様々な自己抗原に対するT細胞株の樹立にも応用可能であり、多くの自己免疫疾患の病態解明に寄与し得るものである。
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