研究課題/領域番号 |
17H04250
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐野 輝 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30178800)
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研究分担者 |
中村 雅之 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (90332832)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 有棘赤血球舞踏病 / マイトファジー |
研究成果の概要 |
ミトコンドリアの品質保持のために障害を受けたミトコンドリアに対して選択的なオートファジー(マイトファジー)が促進されることが知られている。有棘赤血球舞踏病の責任蛋白質であるchoreinは、マイトファジーを介したミトコンドリアの品質管理機構に関与しており、有棘赤血球舞踏病においては神経系細胞でその機構が破綻することによって神経変性をきたしている可能性が示唆された。 有棘赤血球舞踏病患者の多くは認知機能の低下を含めた多彩な精神症状を呈すことが明らかとなり、東京と西日本に多い遺伝子変異が全体の55.1%を占め、一部の創始者効果が示唆された。
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自由記述の分野 |
分子精神神経医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有棘赤血球舞踏病は、国際的には日本人に多いとされる稀な遺伝性神経変性疾患である。今回の研究で、有棘赤血球舞踏病が認知機能障害を含む多彩な精神症状を呈することが明らかとなった。また、有棘赤血球舞踏病の病因にミトコンドリアの品質維持機構の破綻が関与している可能性が示唆された。有棘赤血球舞踏病が多彩な精神症状を呈することからも、choreinとマイトファジーが他の精神神経疾患と関連する可能性と、その破綻した機構の回復が多くの精神神経疾患の分子的な治療の一端となる可能性がある。
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