統合失調症の新規感受性遺伝子同定は、新たなゲノム創薬につながる重要な発見であり、今後の機能解析が望まれる。 また、遺伝的相関解析示された統合失調症とBMIや脂質代謝異常は、古くから知られた関係性である。特にBMIでは、統合失調症ー痩せ型というクレッチマーの体型論など古くから知られている一方、最近では肥満が重要な課題となっている。しかし、本結果が示す結果は、クレッチマーが提案したものと一致し、統合失調症ー肥満の関係性は後天的なもの、すなわち抗精神病薬の副作用による結果という蓋然性が高いことが考えられる。このことは、統合失調症患者=肥満というスティグマを減少させる重要な結果である。
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