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2019 年度 研究成果報告書

がん細胞における低酸素応答機構と抗酸化機構の相互作用: 放射線抵抗性の理解と克服

研究課題

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研究課題/領域番号 17H04261
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 放射線科学
研究機関京都大学

研究代表者

原田 浩  京都大学, 生命科学研究科, 教授 (80362531)

研究分担者 子安 翔  京都大学, 生命科学研究科, 招へい研究員 (80781913)
小林 稔  京都大学, 放射線生物研究センター, 特定研究員 (40644894)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードがん / 低酸素応答 / 抗酸化能 / 放射線抵抗性 / 血中マーカー
研究成果の概要

低酸素環境下でがん細胞は放射線抵抗性を獲得する。その生物学的機序を解明し、新たな治療戦略を確立するために、細胞の低酸素応答と抗酸化能の誘導を介在する新規遺伝子に注目し、研究を実施した。そして、当該遺伝子の発現がHIF-1αおよびHIF-2α非依存的、しかしHIF-1β依存的な機序で誘導されること、また、その遺伝子産物が細胞外に分泌されることを見出した。また当該遺伝子産物がオートクリンに作用して放射線照射後のDNA二重鎖切断数を有意に減少させ、がん細胞の放射線抵抗性を誘導することを確認した。また、当該遺伝子産物の血中濃度を指標に、腫瘍低酸素の量をモニターする系を確立できる可能性を見出した。

自由記述の分野

放射線腫瘍生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で研究代表者らは、「細胞の低酸素応答機構」と「細胞の抗酸化能亢進機構」を介在する機能を持つ可能性を見出していた新規遺伝子に着目して、in vitroとin vivoの研究を展開した。そして、当該遺伝子産物の機能を抑制することによって、放射線治療効果を増感できることが確認された。また、当該遺伝子産物の血中濃度を指標に、腫瘍内低酸素の量をモニターできる可能性が示された。本研究により、放射線治療効果の増強と、腫瘍低酸素のモニターを可能とする手法を確立する礎が築かれた。

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公開日: 2021-02-19  

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