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2019 年度 研究成果報告書

水素水の拡散能を利用した心停止ドナー肺障害の修復と肺移植実現を目指した大動物実験

研究課題

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研究課題/領域番号 17H04295
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 呼吸器外科学
研究機関京都大学

研究代表者

伊達 洋至  京都大学, 医学研究科, 教授 (60252962)

研究分担者 陳 豊史  京都大学, 医学研究科, 准教授 (00452334)
濱路 政嗣  京都大学, 医学研究科, 講師 (70782142)
本山 秀樹  京都大学, 医学研究科, 助教 (20762264)
青山 晃博  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (60379047)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード水素水 / 肺移植 / 虚血再灌流障害 / 冷保存
研究成果の概要

日本での脳死ドナー不足は深刻であり、心停止ドナーや障害のあるマージナルドナーからの肺移植が可能となれば、多くの患者の救命につながる。
我々は、抗酸化作用と拡散能を有する「水素」に着眼し、小動物であるラット移植モデルにおいて、水素水の胸腔内灌流により、水素が胸膜を透して心停止ドナー肺に拡散し、温虚血障害を改善することを突き止めた。そこで、より臨床に近い大動物(ビーグル犬)を用いて、23時間の冷保存実験を行った。その結果、水素水を肺還流に使用する肺保存液および保存肺を浸漬する浸漬液に使用することにより、移植肺機能が有意に改善されることを証明した。

自由記述の分野

呼吸器外科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

水素ガス吸入法は、肺保存実験において報告されてきたが、取り扱いが難しく、爆発性があるなどの欠点があった。爆発性のない水素水が肺保存に有用であることを、小動物(ラット)の胸膜還流モデルを使って報告してきた。しかし、大動物では胸膜を通じての肺内への水素の拡散に限界があった。そこで本研究では、臨床肺移植に近い条件の大動物(ビーグル犬)を使用して、水素水を保存液と浸漬液に使用することの有用性を示し、23時間の冷保存を可能とした。
8-10時間が限界とされてきた安全保存時間を延長させる可能性を示した学術的意義は大きく、臓器移植数を増加せせる可能性があることは、ドナー不足の日本において社会的意義も大きい。

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公開日: 2021-02-19  

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