これまで、鎮痛治療と抗がん治療は別に考えられてきた。したがって、痛み神経とがんの生育を結びつけた本研究は学術的な意義は非常に大きい。本研究は、正に電化した局所麻酔薬QX-314を使用して、痛みと軸索反射をブロックする。痛みの伝達と腫瘍増殖に関与している活性化TRPV1(+)神経のみを選択的に抑制でき、活性化していないTRPV1(+)神経やTRPV1(-)神経、および中枢神経には作用しないことから、副作用が非常に少ない治療が期待できる。したがって、本研究結果が臨床応用されることにより副作用の少ない痛み治療・がん治療が可能となることが予想され、その臨床的意義は大きい。
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