研究課題/領域番号 |
17H04347
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20326135)
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研究分担者 |
宇佐美 真一 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10184996)
柴田 泰宏 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (10534745)
島田 昌一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20216063)
熊本 奈都子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (30467584)
野口 佳裕 信州大学, 医学部, 特任教授 (50282752)
村上 信五 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (80157750)
植田 高史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (90244540)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 内耳 / 有毛細胞 / メカノセンサー / 機械刺激電気変換 / イオンチャネル / ASIC / マウス / 難聴 |
研究成果の概要 |
酸感受性イオンチャネル(ASIC: acid-sensing ion channel)は、哺乳類機械刺激受容チャネルの有力候補分子である。我々は、本研究において、サブタイプ1a、1b、4の3種類がマウスの内耳有毛細胞に発現していることを見出した。また、ASIC1bが感覚毛の先端付近に局在していることを示唆する形態学的知見が得られ、これらのサブタイプが、何らかの形で、機械刺激電流の惹起に関与していると思われた。それぞれの遺伝子欠損(KO)マウスにABR(聴性脳幹反応)検査を施行したところ、ASIC1bおよびASIC4 KOマウスに、軽度から中等度の難聴を認めた。
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自由記述の分野 |
耳科学、神経科学、解剖学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有毛細胞に発現するメカノセンサー分子(METチャネル)の同定は、有毛細胞の機能異常が耳鳴やめまいの一因であることから、耳科学にとって極めて重要な研究テーマである。本研究において、ASIC1a、ASIC1b、ASIC4がMETチャネルを形成している可能性が示唆された。世界的に待望されている「METチャネル遺伝子の同定」に一歩近づいたわけであり、その学術的価値は計り知れない。さらに研究を進める必要はあるものの、本研究で得られた成果は、ASICを標的としたMETチャネル活性調節剤の開発を可能にし、将来的に、様々な内耳疾患に対する新たな治療法の確立に結びつくと思われる。
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