研究課題/領域番号 |
17H04349
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中澤 徹 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30361075)
|
研究分担者 |
三枝 大輔 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 講師 (90545237)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 緑内障 / メタボロミクス |
研究実績の概要 |
緑内障患者の前房水中の代謝物解析をおこなった。緑内障患者で処方され使用されている点眼剤の影響で当初解析が困難であったが、その後の研究により点眼剤の影響を除いた疾患特異的な代謝物変動を検出、同定することに成功した。点眼剤の眼内での代謝動態は明らかにされておらず、特にヒト眼内液検体を用いた本解析による眼内での点眼剤成分の代謝動態は有用な結果と考えられた。本解析の結果、ある種の薬剤が代謝物動態に変動をもたらしている影響も明らかとなり、今後の研究に向けて有益なデータを取得することができた。また、緑内障患者の血液や尿中で変動する代謝物を同定し、さらに多検体で解析するための実験系ならびに測定系について予備検討をおこなった。また、多検体を処理するため外注業者での測定も検討し、秘密保持契約書を締結したうえで協議し、次年度に向けた測定体制を整えた。また、緑内障バイオデータベースの構築のため、サーバー等を整え、データベースの充実を図るため緑内障患者のゲノムならびに血液中因子解析に向けたサンプル収集をおこなった。これら検体はサンプルの取り違えなどを防ぐため2次元バーコードがラベルされたチューブで管理し、多数の検体を解析する上で必要なプラットフォームを整えた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目的であった疾患群で変動する代謝物を同定することができた。現在、再現性確認のための検体も集まっており、順調にプロジェクトが進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
前房水中の代謝物定量と再現性確認を目的として、validation studyをおこなう。また、緑内障で顕著に変動している代謝物を多検体で測定するための委託業者 を選定済みである。また、動物実験も平行しておこなう
|