研究課題
【好中球内部の分子と肺炎球菌由来の病原因子の相互作用解析】(1) 肺炎球菌の内部から自己溶菌により漏出した病原因子が,好中球に傷害を及ぼして細胞内部のヒト分子を漏出した後,細菌とヒトの分子同士が結合し,新たな組織傷害能を有する可能性を検索した.具体的には,肺炎球菌の内部に局在するシャペロン分子,およびDNA結合タンパク質を組換え体で作製し,好中球から抽出したゲノムDNAと反応させた.そして,組織傷害性や細胞増殖の阻害能等を検索した.(2) 肺炎球菌の内在性タンパク質を作用させ好中球を破壊し,その内部から得られた画分を肺炎球菌の培養時に添加した.ヒト由来の成分の有無で,肺炎球菌の増殖速度を比較した.【In vitro解析を基にした肺炎球菌感染の制御法の検索】(3) 上記までの解析で,好中球内部のプロテアーゼ漏出が肺胞やマクロファージへの傷害を起こすことが示されたため,プロテアーゼ阻害剤をLDH測定の反応系に添加し,組織傷害の軽減割合を観察・測定した.また,併せて蛍光顕微鏡下でプロテアーゼ阻害剤の効果を観察した.(4) 上記までの解析では,好中球内部の傷害マーカー(ミトコンドリア断片やゲノム断片等を想定)が肺胞やマクロファージへの傷害を起こすことは示されなかった.【重症肺炎モデルマウスを用いた肺炎制御実験】(5) 致死量の肺炎球菌を予備実験で確認し,現有機器の気道噴霧装置でマウスへ感染させた.続いて,in vitroの手順にて決定した細胞レベルでの肺組織ダメージ軽減薬剤(プロテアーゼ阻害剤)をマウスへ投与した.経日的にマウスの採血と生死をモニターし,感染防御もしくは肺炎重症化に働く薬剤濃度を決定した.
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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