研究課題/領域番号 |
17H04371
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
田中 芳彦 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (00398083)
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研究分担者 |
永尾 潤一 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (30509047)
成田 由香 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (50758050)
長 環 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (90131870)
有田 健一 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (90780205)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 歯周病 / 口腔細菌学 / 免疫応答 / リンパ球 / 口腔感染 |
研究実績の概要 |
本研究は、生体における歯周病原細菌への免疫応答の「場」が腸管を主体とする全身にあるという新たな知見に基づき、腸内フローラが歯周病感受性に及ぼす影響を無菌マウスの実験系を用いて解明するとともに、歯周病原細菌のT細胞責任抗原を応用したモデル動物の作製と解析を通して、腸内フローラが司る歯周病病態の全貌を解明していきます。 1)腸内フローラが歯周病の病態と発症に及ぼす影響の解明 a、無菌マウスを用いた歯周病における腸内フローラの役割の解明:① 研究計画に従って購入したレーザー(マルチカラーFACS)を有効に活用することで、P. gingivalisに反応する無菌マウスのヘルパーT細胞のIL-17産生を指標にin vitroでのTh17細胞の分化誘導についてSPFマウスと比較解析しました。② 生体における腸内フローラの役割を解明するために、無菌マウスの腸内に胃ゾンデを用いてP. gingivalisを投与した後、各種リンパ組織を採取し、P. gingivalisに反応するヘルパーT細胞のIL-17産生を指標にTh17細胞の分化誘導についてSPFマウスと比較解析しました。③ SPFマウスにアンピシリンといった抗菌剤を飲水中に入れて投与することで腸内フローラの一部を破壊して同様の解析を行いました。これらの抗菌剤投与マウス群間の腸内フローラを次世代シーケンサーにて比較解析を開始しています。 2)歯周病原細菌のT細胞責任抗原を応用したモデル動物の作製とその解析 a、Th17細胞を分化誘導する歯周病原細菌のT細胞責任抗原の特定 ① P. gingivalis細菌菌体の分画成分→逆走高速液体クロマトグラフィー→二次元電気泳動→プロテオミクス解析という手法により、歯周病原細菌のT細胞責任抗原の候補となる抗原タンパク質を同定しました。候補の精製タンパク質を作製し、Th17細胞への分化能の解析を進めています。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の研究計画に従い本科研費で購入したレーザーを有効に活用することで、マルチカラーFACSでTh17細胞の分化誘導について解析することができました。これによって、無菌マウスを用いた歯周病における腸内フローラの役割の解明、ならびにTh17細胞を分化誘導する歯周病原細菌のT細胞責任抗原の特定に関する解析が大きく進展しました。このように計画に沿って進行していることから、予定通りにおおむね順調に進展していると考えられます。
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今後の研究の推進方策 |
研究はおおむね順調に進行しており、研究計画に従って研究を予定通りに実施していくことで、成果をあげていきます。歯周病の病態とTh17細胞分化の解析と歯周病原細菌のT細胞責任抗原を応用したモデル動物の作製を進めることで、腸内フローラが司る歯周病病態の全貌を解明していきます。
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