研究課題
抜歯窩創傷治癒過程に必須な間葉系幹細胞に関する従来の研究は、培養条件下での解析や、外来性移植MSCの効果の検証が主である。しかしこの現状では、生体内MSCの「内在性」の組織修復システムを理解することは難しい。申請者らは、青光照射でDNA組み換え反応をコントロールできる光活性型Cre(Photoactivatable(PA)-Cre)に着目し、このPA-Cre技術と、テトラサイクリン誘導発現系システム(TetON/OFF)のActb locusへのノックイン技術を組み合わせることで、R1年度は、in vivoでのlight/Dox-dependentなDNA組み換え反応を可能とする遺伝子改変マウス(TRE-PA-Creマウス)の開発に成功した。R2年度は、同マウスと交配するための、各種tTAマウス(ROSA-tTA:全身性にtTAを発現するマウス、Foxp3-tTAマウス:制御性T細胞にてtTAを発現するマウス、LepR-tTAマウス:LepR陽性間葉系間質細胞にてtTAを発現するマウス)の開発を目指した。これらのマウスは、それぞれのtargeting vectorを作成し、CRISPR/Cas9の系でノックインさせることで樹立することを目指した。産仔のGenotypingの結果、正しくノックインされたマウスを選別することに成功した。現在は、それぞれのtTAマウスとTRE-PA-Creマウスを交配することで、「細胞種特異的」「時間・空間(光照射時/部位)特異的」な精度を持つ生体内遺伝子操作技術の立証と、空間部位特異的な細胞機能の理解を目指している。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 3件、 査読あり 5件)
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