研究課題/領域番号 |
17H04447
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉沢 豊予子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80281252)
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研究分担者 |
中村 康香 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10332941)
尾崎 章子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30305429)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 女性看護学・周産期看護学 / 男性のケア力 |
研究実績の概要 |
本研究の最終目的は,男性の生涯を通じたケア力の発達を明らかにし、その発達のための各期の支援方法を提案することである。発達を親準備期世代、育児期世代、介護期導入世代の3つの世代に分けて、研究を進めていくことであった。平成29年度は、主に親準備期におけるケア力について調査を行った。ここでは、親準備力を情緒応答性(子どもが発するCUEを読み取る力とし、その読み取り力を日本版IFEEL PICTUREで測定し、被養育経験(日本語版personal bonding Instrument)と愛着スタイル(Experience in Close Relationship Inventory the generalized other version)と属性から調査を行った。結果として、JIFPとPBIとの関係では、高養護の母親からまた、同様に高養護の父親から育てられた方が情緒の読み取りが高いことが明らかになった。愛着スタイルでは、不安尺度得点と回避尺度得点の2方向から分析すると、回避尺度得点が低いほど情緒読み取りが、回避尺度が低いものより良いことが明らかとなった。結論として、親からの適正な愛情をもって育てられた方が、また、人と回避することをしない方が情緒の読み取りが高いことが分かった。さらに、属性の項目からの調査では、幼少時、妹・弟とのかかわりの経験よりも青年期前期頃に子どもとの遊びやかかわりの経験がある方が情緒読み取りを高くしていることも明らかになった。 支援プログラムの一環として、キャリア教育に将来家族を設けることの自覚を促すような教育を始めた。育児期、介護導入期においても、調査をケア力を高めるための調査の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成29年度の親準備期の班の調査については順調に行われ、それなりの成果はだすことができた。しかし、平成30年の1月から2月に予定していたノルウエーでのフィールド調査は、調査協力をお願いしていた関係者と調整がつかず、次年度に持ち越すことになったことからやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度に行うフィールド調査を平成30年度に繰り越し、改めて関係者との調整を試みることとした。そのほかについては、順調に進んでいるため、そのまま計画通りに実行することとする。
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