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2019 年度 実績報告書

生涯を通じた男性のケアの担い手としての発達支援方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17H04447
研究機関東北大学

研究代表者

吉沢 豊予子  東北大学, 医学系研究科, 教授 (80281252)

研究分担者 中村 康香  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10332941)
尾崎 章子  東北大学, 医学系研究科, 教授 (30305429)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード愛着スタイル / コペアレンティング / 新しい男性性 / ケア力
研究実績の概要

2019年度は育児期および介護期男性の調査を行った。
育児期にある共働きの男女600名に対し、コペアレンティングに関する調査を実施した。その中で、父親の愛着スタイルがコペアレンティングにどのように影響するかを目的に分析を行った。愛着スタイルを4群に分けた。安定型(不安低・回避低)とらわれ型(不安高・回避低)拒絶型(不安低・回避高)恐れ型(不安高・回避高)である。本研究の対象者(男性)は、とらわれ型が多かった。コペアレンティング(協働育児)は、日本語版コペアレンティング尺度を使用したが、7因子のうち同意・親密性・サポート・承認・分担の4項目はどれも安定型が高かった。また。もめごと・疎外の得点は、とらわれ型が高い得点を示した。総得点においては、安定型が他の方に比べ有意に高かった。安定型の共働き男性は、コペアレンティングが促進され、子育てにいい結果をもたらしていると考えられる。
介護期にある就労中年男性400名の男性性とケア力に関する調査を行った。介護を実践している就労男性において、どのような要因がケア力を高くしているかを明らかにするを目的とした。古典的な男性性と新男性性の両方を持ち合わせていると仮定し、どちらかが優位である場合、男性はケア力があるかを調査した。その結果、新しい男性性が低く、古い男性性も低い男性は、全体の21%、新しい男性性が低く、古い男性性が高い者が、7.8%、新しい男性性および古い男性性共に中程度の者が、34.3%、新しい男性性が高く、古い男性性が低い者が、9.8%、新しい男性性が高く、古い男性性も高いものが26.6%であった。男性性と看護ケア力の関係では、新しい男性性が高いほど、介護ケア力が有意に高いことが認められた。男性性とケアとの関係においては、新しい男性性がケアを促進していると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

育児準備期、育児期、介護期のケア(世話をする)することに関係する要因について示すことができた。

今後の研究の推進方策

育児準備期、育児期、介護期のケア(世話をする)することに関係する要因について示すことができた。次年度は、男性は、どのように男性のケア力が発達していくかをまとめていく予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Developing a Prenatal Couple Education Program Focusing on Coparenting for Japanese Couples: A Quasi-Experimental Study2019

    • 著者名/発表者名
      Takeishi Y, Nakamura Y, Kawajiri M, Atogami F, Yoshizawa T.
    • 雑誌名

      Tohoku J Exp Med.

      巻: 249 ページ: 9-17

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 出産前教育としてのコペアレンティング促進プログラムを実施して2019

    • 著者名/発表者名
      武石陽子,中村康香,吉沢豊予子
    • 雑誌名

      助産雑誌

      巻: 73 ページ: 106-109

  • [学会発表] The influence of coparenting and marital relationship on parental depressive symptoms2019

    • 著者名/発表者名
      Sayuri Yasuno, Yoko Takeishi, Yasuka Nakamura, Toyoko Yoshizawa
    • 学会等名
      The 6th WANS
    • 国際学会
  • [学会発表] Coparenting and marital relationship in parents who have their first child under one year old in Japan2019

    • 著者名/発表者名
      Yoko Takeishi, Yasuka Nakamura, Maiko Kawajiri, Fumi Atogami, Toyoko Yoshizawa
    • 学会等名
      The 6th WANS
    • 国際学会
  • [学会発表] 青年期男性の被養育経験と愛着スタイルが育児準備状態に及ぼす影響2019

    • 著者名/発表者名
      望月瑞希,坂村佐知,跡上富美,中村康香,吉沢豊予子
    • 学会等名
      第60回日本日本母性衛生学会総会・学術集会
  • [学会発表] 日本語版IFEEL Pictures(JIFP)を用いた父親と男子学生の情緒応答性の違い2019

    • 著者名/発表者名
      佐藤愛奈,坂村佐知,望月瑞希,武石陽子,中村康香,吉沢豊予子
    • 学会等名
      第60回日本日本母性衛生学会総会・学術集会
  • [学会発表] 共働き夫婦それぞれの成人愛着型とコペアレンティングとの 関連性2019

    • 著者名/発表者名
      櫻井碧,武石陽子,中村康香,吉沢豊予子
    • 学会等名
      第60回日本日本母性衛生学会総会・学術集会
  • [備考]

    • URL

      http://www.womens.med.tohoku.ac.jp/index.html

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公開日: 2021-01-27  

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