研究課題/領域番号 |
17H04457
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
村松 真澄 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (50452991)
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研究分担者 |
村松 宰 北海道大学, 保健科学研究院, 客員研究員 (10109423)
藤井 瑞恵 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (20331192)
松永 康佑 札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (40464391)
越智 守生 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50169322)
三谷 篤史 札幌市立大学, デザイン学部, 准教授 (70388148)
大渕 一博 札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (90249730)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Oral Assessment Guide / 口腔ケア / データベース / 高齢者 / 介護保険施設 / モーションピクチャー |
研究実績の概要 |
【研究1】2018年度は前年度に指摘された改良点の更新とデータベース項目の整理を目標とした.データベース項目は何度かの見直しの後,70項目ほどに整理した.システムについては,新たにロゴマークやイメージカラーを設定してインターフェイスデザインを行った.また,入力担当者が入力時の操作ミスや入力エラーを起こさないように配慮した.【研究2】当年度は,前年度の調査結果を踏まえ,容易に入手可能なスポンジブラシを9種類準備し,それらの性質を検証した.評価項目は,全長,スポンジ長,スポンジ形状,持ち手サイズ,色,重量,吸水量,摩擦特性,変形特性で計測を行った. 【研究3】横断研究:研究1で作成したデータベースを用いた.対象施設:北海道内の介護保険施設704施設の中から,9施設(入所者824名)に調査を依頼した.調査期間:2018年8月~12月.対象者:9施設267名を対象として調査を実施したが,調査中に北海道胆振東地震があり,調査が遅れた. 【研究4】研究3で集積したデータを用いてOAGのスコアと口腔ケアの方法との関係の検討では,口腔粘膜ケアをされている対象者では施設職員のケア介入が多いことからOAGのスコアに影響する可能性があるため,OAGスコアでの評価の際に口腔ケアの種類や介入量を調整変数に入れる必要性が示唆された.また,口腔ケアの可視化の手技計測機材の作成は,前年度の実験を踏まえ,反射マーカーに寄らず,手指の動きを計測するために,慣性センサと曲げセンサを用いた独自設計の計測機器の開発を行った.小型化が期間内には困難であること,手の大きさの個人差を解消することが困難であることから,このシステムを使用した計測は断念した. 【研究5】研究3の前向きコホート研究及び肺炎発症とOAGスコアとの関連に関する研究については,研究3が研究協力施設の都合で遅れたため,6か月後の調査は中止とした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
【研究1】【研究2】良好に進んでいる。【研究3】が研究協力施設の都合と北海道胆振東部地震により、2次災害の停電や余震等の影響を受けた調査協力施設から調査の延期の申し出があり、データ収集を中止した。その後11月から再開し、12月末に終了した。そのため、研究計画が2か月遅れた。 【研究4】前年度の実験評価をもとにモーションキャプチャによる手技動作計測実験の細かい手技動作について撮影する器具の作成を開始したが難しく,試行錯誤を重ねたが実験には至らなかった. 【研究5】【研究3】が遅れたため,6か月後の調査はできなかった.
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今後の研究の推進方策 |
【研究1】現場の意見を反映してデータベースの改良をする.対象者が自分の口腔の変化について比較できる機能を作る.【研究2】スポンジブラシの製品としての価値,すなわち使いやすさや使い心地について評価するための官能評価実験を実施する.【研究3】調査が遅れたので年度をまたいで集計作業を実施する. 【研究4】口腔ケア技術を可視化する研究では,前年度の実験評価をもとにモーションキャプチャによる手技動作計測実験の細かい手技動作について撮影する器具を完成させて実験を実施する.【研究5】【研究3】が遅れたため,年度内に研究の開始ができなかった.前向きコホート研究は6か月後と1年後の調査の予定であったが,実行可能性から1年後の調査を1回とする.
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