研究課題/領域番号 |
17H04460
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
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研究分担者 |
貝谷 敏子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (00381327)
土田 敏恵 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (10461170)
田中 結華 摂南大学, 看護学部, 教授 (80236645)
升田 茂章 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80453223)
佐竹 陽子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90641580)
森脇 裕美 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60735893)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 医療関連機器圧迫創傷 / MDRPU / 在宅看護 / スキンケア |
研究実績の概要 |
平成29年度に本研究課題において実施した全国調査から、在宅での医療関連機器圧迫創傷(以下MDRPU)発生数の上位10機器が明らかになった。今年度の目的は、その10機器のいずれかを使用中にMDRPUが発生した際、在宅に訪問し、看護ケアの内容、発生部位のエコーによる深達度、皮膚生理機能を測定し、その結果からスキンケア方法を含めたMDRPUの在宅用管理・予防プロトコールを完成させるとしていた。データ採取は、当初計画より6か月遅れたが、平成31年2月から開始した。 開始後研究協力施設の訪問看護ステーションから、上位10機器のうち、2位の経瘻管法用チューブ1例、4位のNPPVフェイスマスク1例、5位の気管切開カニューレの2例と、上位10機器外ではあるが参考機器として腎瘻1例、膀胱瘻1例の計6例の発生報告があった。これらのうち腎瘻1例に関しては、発生報告後すぐに在宅訪問ができたが、色素沈着を伴う一過性の紅斑でありMDRPUとは認められず対象外であった。残り5例に関しては、対象者への訪問承諾の許可を得て研究者が担当看護師との日程調整ができた時には治癒傾向となり、エコーによる深達度、皮膚生理機能測定等のデータ採取には至らなかった。しかし、それら5例の訪問記録やケア状況の聞き取りからMDRPUの予防・管理状況のデータは採取できた。その後のデータ採取は、研究開始前に研究協力者の訪問看護師にMDRPUに関する基本知識を教授したこともあり、徐々に発生件数自体が減少傾向となり停滞している。 このような状況を鑑み、令和2年から研究協力施設の追加を試みた。しかし、2月以降の手続き途中で新型コロナウイルス感染拡大により全面中止となり、現在までも予定症例数には達していない。そのため、今後の研究計画を遂行できるよう文献レビューを中心にプロトコールの立案などを進めてきている。現在もデータ採取再開の待機中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
在宅訪問をおこなってのデータ採取は、当初計画より6か月遅れの平成31年2月から開始した。調査項目は、基本属性以外に、MDRPUの進達度の肉眼的評価、エコーによる深達度評価、皮膚機能測定であるため、在宅に機器を持ち込み、データ採取をする必要がある。開始前に研究協力者の訪問看護ステーションスタッフにMDRPUに関する基本知識を教授したこともあり、それまでの発生件数から激減することとなった。そのため令和2年から、研究協力施設の追加を試みたが、2月以降の手続き途中で新型コロナウイルス感染拡大により全面中止となり、現在までも予定症例数には達していないことによる遅れとなっている。
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今後の研究の推進方策 |
文献レビューを行いつつ、在宅へのデータ採取が可能になる時期を待つ。予定症例数を30症例としているが、MDRPUの在宅管理・予防用プロトコール作成に必要な上位10機器のデータが各1種類ずつの計10症例分と、文献レビューとを合わせてプロトコール(案)の作成を進めていく。
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