本研究では、申請者が独自に開発したサイクロン式大気粒子状物質大量採取装置を、インド国立物理学研究所(ニューデリー)、西安交通大学(西安)、および横浜に設置し、得られた粒子の分析を行った。期間中に得られた粒子状物質試料数は、インド28、中国8、日本23であった。生体有害性評価の観点から、粒子中の細菌由来毒素であるエンドトキシン(Lipopolysaccharide, LPS)含有量を調べた。その結果、インド11±11 (n=23)、中国28±22 (n=8)、日本23±27 (n=22)(算術平均値±標準偏差、単位EU/mg)となり、3都市で大きな違いはなく、また季節的な変動も見られなかった。
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