研究課題/領域番号 |
17H04494
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小野寺 真一 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (50304366)
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研究分担者 |
齋藤 光代 岡山大学, 環境生命科学研究科, 特任助教 (20512718)
井岡 聖一郎 弘前大学, 北日本新エネルギー研究所, 教授 (40598520)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 地下水脆弱性 / 沿岸都市 / 持続可能 / 水資源利用 / インドネシア |
研究実績の概要 |
本研究では、沿岸都市の多様な地下水脆弱性、特に、地下水資源の質的リスク(汚染や塩水化)を定量的に評価することを目的とし、地下水の水需要が高い急成長段階にある沿岸都市を多く抱えるインドネシアを対象とし、都市の地理的特性によって異なる多様な脆弱性とその要因を明らかにすることを目的として現地での調査研究を実施した。平成29年度は、主に2回の現地調査を行うとともに現地のカウンタパートに情報収集を依頼した。詳細は下記の通りである。 1)7月上旬にカウンタパートのインドネシア科学院の研究者と、ジャカルタ市の本部でワークショップを行い、これまでのそれぞれ成果を確認し今後の共通課題を確認した。 2)8月中旬にジャワ島中部沿岸のインドラマユ市(人口20万、現在急速に発展中)における地下水調査および採水調査(計20地点、各種試料採取)を行った。あわせて地下水位のモニター機器および降水の採水装置の設置を行った。 3)9月上旬にロンボク島のマタラム市(人口50万、観光都市)における地下水調査および試料採取(計25地点)を行った。 4)各種試料は一部日本に持ち帰り分析に供し、一部同位体比用試料は外注分析を依頼した。 5)7月下旬及び1月中旬に日本側のメンバーでそれぞれ研究会を行い、8月下旬にはインドネシア側のメンバーを招聘して岡山大学で国際ワークショップを開催し、情報の共有を行った。また以上の成果を基に、APN(アジア太平洋ネットワーク)に中国とインドネシアを交えた研究プロジェクトを申請した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H29年度は、当初の予定どおりカウンターパートのインドネシア科学院の研究者とのミーティングおよび情報収集を行うとともに、インドラマユおよびロンボクにおける地下水調査および採取試料の分析を実施し、汚染状況に関する解析などを実施した。また、現地機関との共同研究をスムースに行うためのMOUの締結を進めており、さらに現地スタッフの一人が代表者の研究室に留学のため本年1月から滞在しており、一層解析が進展した。そのため、研究はおおむね順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、さらにスマランにおける調査を実施するとともに、インドラマユについては季節変化を把握するため再度調査を行う。また分析を進めるとともに、数値計算も進める。
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